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2013/10/10

●母校(愛知県立芸大)で講義してきました。 Ver.2.2

 
所在地は、愛知県長久手市  “大字”岩作 “字” 三ケ峯
まるでハイキングのように山道を登ります。
右に行くと、森の中にロッジ風の教官住居が点在。
左側には、湖もあるのです。
ヤッホー!
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10分ほど坂道を登ると、ぱっと視界が開けて、
尾根(三が峰)の上に講義棟が姿を現します。
建築家 吉村順三がパルテノン神殿をイメージして設計したと言われています。
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『「現代建築考」藤森照信(東京大学教授)/LIVE ENARGY/Vol.8』より抜粋
吉村は、はじめて敷地を訪れた時、アプローチに向かって伸びてくる尾根を見て、“この尾根の上に中心の建物を置こう。パルテノンのように”と決めたのではないか。20世紀のパルテノン。
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一時期、校舎を取り壊して立て替える計画が問題になっていましたが、
「日本におけるDOCOMOMO150選」に選定され、
保存されることになりました。
 
DOCOMOMO(ドコモモ/20世紀モダン建物の保存のための国際組織 Documentation and Conservation of buildings,sites and neighbourhoods of the Modern Movement )
 
 
壁画は、日本画科教授だった片岡球子先生(女子美の大先輩)の作品。
北面の壁画(三つ上の写真)は寒色系の直線的構成で“知”を、
南面(下の写真)は、暖色系で“情”を表現したのでしょうか。
「相反する知と情を高い次元で融合させ、新しい世界を創造せよ」と 
ぼくは読みました。
 
建学に関わった方々の熱い思いが、
四十数年経った今も建築や環境から伝わってくるようです。
広大で自然豊かな敷地に、少人数の多彩な学生、熱心な一流の先生方。
今から振り返るとユートピアでした。              《↓Click拡大
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「デザイン特講」デザイン科3年(35名)
デザインのさまざまな分野で活躍する講師が、週替わりで担当。
ぼくの学生時代には、秋岡芳夫、森 正洋、……と錚々(そうそう)たる先生方の講義に、
大きな刺激を受けたものです。
今度はぼくの番か、と思うと力が入りました。
(そのために内容が盛り沢山……来年はもう少し絞ります)
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講義終了後、プロダクトデザインの細川 修 教授としばし歓談して、
三ケ峰を下りました。
 
キャンパスは、樹木が大きく育ったこと以外は、
三十数年前とほとんど変わりませんでした。
デザイン棟の木タイル床も、階段の手すりも、
絵の具のシミが少し増えただけで、かつて4年間を過ごした、あのときのまま。
その中で、大きく変化したことが一つありました。
長い坂道を下った後に乗ったモノレール(磁気浮上式リニア)です。
先頭車両正面が全面透明ガラスの斬新なデザインは、細川先生が担当されました。
かつては、一時間に一本のバスで通ったものですが・・・
まさに“隔世の感ここに極まる”という印象。
田畑から住宅地に変わった周囲を高架から眺めながら、
すべるように走るこの“タイムマシーン”に乗って現在へと戻ってきました。
 
今回、ぼくのデザイン活動の原点といえる地を訪れたことは、
今後の生き方を考える良い契機となると感じています。
アイディアを柔軟に発想するコツを開眼させてくださった山崎能成 先生。
その先生の遺作ともいえるクラフト作品(アルミ鋳造+木)を
帰りぎわに細川先生からいただきました。(予想外のことで、不覚にも落涙……)
ぼくが卒業した数年後に若くして亡くなられた先生の創作熱と、
ぼくの初志を思い起こさせてくれるシンボルとして、大切にいたします。
 
ありがとうございました。 
 
 

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